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歴史的名演。
1970年4月にレナード・バーンスタインは4月にニューヨーク・フィルを率いて来日しましたが、
その直前にボストン交響楽団と演奏したベートーヴェン「第九交響曲」。放送録音でCD化はされていないので、
幻の演奏と言えるでしょう。私もこの投稿で初めて耳にしました。
いや凄い演奏です。
全体に漲るスピード感や覇気が、その後のウィーン・フィルや晩年の演奏を遙かに凌いで、
これこそバーンスタインがやりたかった「第九」なのではなかったかとの感を強く持ちました。
ティンパニはもちろん名手ファースでしょうが、存在感が半端ないです。
第3楽章のホルン(多分カヴァロフスキー)の巧さも脱帽。
声楽ソリストもアーロヨ始め実力者が揃っていますし、
合唱も彼の第九の記録では最も充実した編成かもしれません。
これほど合唱する喜びに溢れた終楽章は滅多に聴けるものではありません。
彼の踏み鳴らす足音や唸り声、臨場感のある録音も申し分なくレニーのライブを聴く醍醐味すら満足させてくれるものとなっています。
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Ludwig van Beethoven (1770-1827) SYMPHONY NO. 9 in D minor, Op. 125, ‘Choral’ Martina Arroyo, soprano…