歴史的録音。
1987年2月11日、ミラノ・スカラ座のヴェルディ「オテロ」のライブ録音。
指揮はカルロス・クライバー。
オテロにドミンゴ、デズデモナがフレーニ、
そしてイヤーゴにカップッチルリという配役は1976年の名演と同じ。
現状聴くことのできるクライバー最後の「オテロ」ということになります。
このシーズンの「オテロ」はかつて海賊盤で2月5日の公演が出たことがありますが、
その時のイヤーゴはブルゾンでしたから、
この録音は全くの初出。録音はデッドだがステレオであり
歌手の声や合唱が生々しく凄い迫力。
ここでのドミンゴは絶好調で、彼としても生涯最高の演唱の一つでしょう。
そしてカップッチルリの存在感がうれしい。
第2幕のフィナーレの二重唱はかつてのデル・モナコとゴッビを凌ぐ緊迫感でクライバーの棒も最高潮。
フレーニはさすがに清純さを聴くにはやや声が重くなった時期かと思うが、
やはり滅茶苦茶上手いし、最高のデズデモナ。日本公演を含め、
数種類のクライバーの「オテロ」を聴いてきたが、
録音の不備を差し引かなくともこれは格別の内容を持ったクライバー・オテロの最終形としての価値を持つと思います。
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