合唱の名演。
1989年、ルクセンブルクのライブでレオポルド・ハーガー指揮によるオルフ「カルミナ・ブラーナ」。
ルクセンブルク放送響と合唱団。
ソロはアメリカのソプラノ、クラロン・マクファーデン、カウンター・テナーにヴェナント・アレン、バリトン・フェルナンド・ケーニヒ。
男声ソリスト二人はルクセンブルク出身。
ハーガーと言えば長年ザルツブルクのモーツァルテウム音楽院で活躍した人で、
日本では穏健な古典音楽の得意な指揮者と思われているようですが、
それはそれとしてこれはとんでもない。
ということを思い知らされる爆発的「カルミナ」です。
まず容赦ない打楽器のフューチャー、限界を要求するかのような苛烈且つ劇的な合唱。
ハーガーの表現は大胆なテンポの伸縮がツボに嵌って面白いことこの上ない。
ソプラノのマクファーデンは1961年生まれのアメリカの黒人歌手で、
最近もインマゼールと意欲的なガーシュインなどを録音しているが、
この時はまだ20代で、その透明感あふれるしかし決して弱弱しくない、
凛とした歌唱を聴かせてくれている。
その圧巻の「愛しい人」のソロからフィナーレまでの怒涛の流れと圧倒的音響に声もない。
改めてこれは凄い「カルミナ」なのです。ハーガー恐るべし。
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Austrian conductor Leopold Hager leads the Luxembourg Radio Symphony Orchestra with…