指の骨折!

もう昔のことですが、交通事故で左手の薬指の大怪我をしたことがあります、運悪くひき逃げ事故で相手は逃げてしまいました、命に別状はなかったのですが、頭や手足の怪我をしてしまい病院通いになってしまいました、働き盛りの42歳の厄年でした、医者からはもう指は治らないかもしれませんが、生活には支障はないので安心してくださいと言われ、その時ギターが弾けますかとは聞きただせなかったことを思いだします、命が助かったことで指の一本ぐらいは諦めようと思いました、それから長い間、指の怪我のリハビリ治療が始まります完治まで10年かかりました、でも名医にめぐり逢い今では健常者と同じようにアルハンブラも弾けるまで回復できました、当時不思議にもうダメだという悲壮感はなくて、なんとかなるという気長な気持ちを持ち続けたのが良い結果を得られたのだと思います、そして不思議なことに10年のブランクは私の音楽を一変させる大きな転機にもなりました、一からやり直していった練習ですが、自分でも不思議なくらい音色に艶が出るようになりました、長い間ケースに眠っていた楽器も蘇り、新たな新曲を弾きたくなる衝動に駆られました、思い切って念願のアルハンブラの思い出に取り掛かりました、そして3年の月日が過ぎてやっと人並みに弾けるようになり、小さなコンサートでも披露することもできました、人は艱難辛苦を乗り越えると何か得るものがあると思っています、どんなに挫折しても諦めないで日々を過ごせば自分が何をしなくてはならないのかを知ることができると信じています。

演奏 鈴木誓市

 

クラシックギター
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