気分が落ち込んでいる時、割と自虐的にとことんまで落ち込みたくなることがあります。
ロシア民謡、あるいはロシア歌謡。
長い戦争と革命の中で生まれたこれらの歌は暗い。
そこには戦争によって引き裂かれた家族や恋人たちの悲痛な思いが宿っているから。
もちろん日本に於いても歴史の悲劇はあるわけでその上に立った現在の平和を思うと少し立ち直ったりするのですが。
ウラディミール・ミーニン率いるモスクワ室内合唱団の歌うロシアの歌を3曲聴きます。
1「道」。異国の戦場にいる若者。道は埃と霧に閉ざされ、銃火が飛び交い、戦友は草むらに横たわっている。
この道は遠く故郷に続く道。そこで帰りを待つ母を思う歌だが、この若者は恐らく還ることはないだろう。
2「カチューシャ」。カチューシャはロシアに多い「エカテリーナ」という女性の名前の愛称。
リンゴの成る村の小道で戦場に行って久しい恋人を思う歌。
若いカチューシャはもう彼は自分のことは忘れてしまったのだろうかと嘆く。
3「鐘の音は単調に響く」。失恋して放浪の旅に出た若者が馬車に揺られながら故郷を思う歌。「鐘の音」は原詩では教会の鐘ではなく、馬車…
言葉は違っても胸に深く響く。やはり歌は、合唱は人生に必要なのです。
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